12年9月

 

国境無き医師団・スイス
住所:Chatuley,Leogane
電話:4799-6948

 13日、首都Port-au-Princeから西へ30Km、車で1時間半のLeoganeにある「国境無き医師団・スイス」の病院を訪問しました。ハイチでは他に首都でMSFフランス、MSFベルギーが活動しています。 MSFスイスは2010年1月の地震直後に、震源地に近い、ここレオガンに入り、5月よりChatuley地区に医療施設建設を始めました。現在は145床の病床をもつ立派な病院です。建物は多くはプレハブで、テントの施設もあります。医師はハイチ人医師26名(一般医13名、外科5名、婦人科5名、麻酔医2名)、外国人医師6名が働いています。外人医師は数週間から6カ月滞在するそうです。救急外来は24時間開いていて5人の医師がおり、一人は常駐しています。レントゲンは撮影装置1台、デジタル化されています。検査室では一般検査は24時間行え、輸血の管理も行っていて13パックの血液が保存されていました。小手術室の他に、手術室は2室あります。またICUに4床あり、モニター、酸素設備があります。産科病棟では、月に500例の出産を行い、帝王切開も7月は61例あったそうです。小児科では感染症治療の他、低栄養児の治療、栄養指導を行っています。別棟には医療機材保管倉庫があり、医薬品、衛生材料がきちんと管理されていました。ワクチンはコールドチェーンを管理して行われています。治療用麻薬の管理がハイチ保健省は厳しく、伝票、廃棄薬品アンプルを毎月提出し、管理されているそうです。2010年10月からのコレラの流行のため60床のコレラ治療センター(CTC)が別棟にあり、入出時に消毒を受けます。一時は100名を超える入院者がいたこともあるそうですが、現在は11名が入院されていました。妊婦の感染例はここで治療を受け、出産もするため、分娩台も置かれていました。これだけの充実した医療を受けるのに、患者負担はゼロ、この為患者が殺到し、地域の他の病院に患者がいかなくなる弊害が出てきているそうです。MSFスイスは年間700万スイスフラン(約700万ドル)をここにつぎ込んでいるそうです。邦人の緊急時の対応にも答えてくれるそうで心強い限りです。

 

 
 
 

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