海外安全対策情報(ハイチ)2013年 10月~12月

 

1.治安情勢及び一般犯罪の傾向
(1)2013年12月末現在のハイチ治安情勢は,平静を保っている。しかし,潜在的危険度は依然として高く,従前からの貧困問題に加え,2010年1月12日に発生したハイチ大地震後に設置された被災民キャンプに未だ推定14万6000人が生活しており,キャンプ内での犯罪行為が問題となっている。また,周辺の中南米諸国に比較すると殺人等の事件発生件数は多くないが,医療機関の整備が不十分で,事故や事件に巻き込まれて負傷した際などには満足な治療を受けることは難しく,周辺諸国への緊急移送が必要となる可能性が高い。

(2)ほとんどの事件は人口が集中した首都周辺地域で発生しており,強盗や誘拐については無防備な外国人や富裕層ばかりでなく一般のハイチ人もターゲットとされ,場所や時間帯を問わずバイクや自動車で尾行し,交差点や通行妨害等により停車したタイミングを狙い襲撃する手口や,レストランや銀行等での待ち伏せ及び住居への押入り強盗等の手口がみられる。また,殺人事件等の犯罪における銃の使用率は非常に高い。

(3)生活環境への不満に対する反政府デモが首都圏や主要道路において頻繁に発生しており,岩や木の幹を置く,タイヤを燃やすなどの方法によりバリケードを構築して通行妨害し,対応する国家警察及び国連部隊との衝突により興奮状態となった住民が投石等の過激行動をとる場合があり,歩行者や通行車両が混乱に巻き込まれるケースがある。

 

2.殺人・強盗等凶悪犯罪の事例
(1)邦人被害
2013年10月~12月において,邦人被害は発生していません。

(2)強盗 
2013年10月~12月の強盗事件の発生件数は一昨年,昨年同時期に比べると減少傾向にあります。

(3)殺人
2013年10月~12月の殺人事件の発生件数は一昨年,昨年同時期に比べると増加傾向にあります。

(4)強姦 
2013年10月~12月の強姦事件の発生件数は一昨年,昨年同時期に比べほぼ横ばいです。

(5)その他
毎年、カーニバルが開催されると全国的にお祭りムード一色となります。今年は,3月2日~4日を予定しており,カーニバル期間前後は,混乱を押さえるための警備要員として警察の人員が割かれることにより,これに乗じた盗難等の一般犯罪が増加する傾向がありますのでご注意ください。

 

3.テロ・爆弾事件発生状況
ハイチにおいてテロ組織は存在せず,テロ・爆弾事件も発生していません。

 

4.誘拐・脅迫事件発生状況
(1)邦人被害
2013年10月~12月において,邦人被害は発生していません。

(2)発生件数
2013年10月~12月の誘拐事件の発生件数は一昨年,昨年同時期に比べると減少しています。

 

5.対日感情
対日感情は基本的に良好です。

 

6.日本企業の安全に係わる諸問題
日系企業の出張者及び外国企業が当地において脅迫・破壊行為等の被害を受けたという例は,現在のところ当館では把握していません。

 

7.外国人が被害に遭った事件・事故の事案
・10月7日,プチ・ゴアーブ市国道2号線において,複数の男が3台のトラックを用いて道路を封鎖した。男らは,通行する車を強制的に停車させ乗員から金品を強奪した。被害者には,国際NGO外国人スタッフも含まれた。
・10月28日午前6時頃,西県レオガン市において,医療関係の国際NGOが撤退することに対して15名の市民が抗議し,タイヤを燃やし通行を妨害した。
・10月30日午前1時30分,西県タバール市において,国連職員の住居に侵入した4人組の武装集団が2発発砲し,貴重品と私物を盗んで逃走した。

 

 

   

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