海外安全対策情報(ハイチ)4月~6月

 

1.治安情勢及び一般犯罪の傾向
(1)2013年6月末現在のハイチ治安情勢は,平静を保っています。しかし,潜在的危険度は依然として高く,従前からの貧困問題に加え,2010年1月12日に発生したハイチ大地震後に設置された被災民キャンプに未だ32万人以上の人々が生活しており,キャンプ内での犯罪行為が問題となっていると同時に犯罪者がキャンプ内に潜んでいるとも言われています。

(2)ほとんどの事件は首都周辺地域で発生しており,また,強盗や誘拐については,無防備な外国人や富裕層ばかりでなく一般のハイチ人もターゲットとされ,場所や時間帯を問わずバイクや自動車で尾行し,交差点や通行妨害等により停車したタイミングを狙い襲撃する手口や,レストランや銀行等での待ち伏せ及び住居への押入り強盗等の手口による犯行がみられます。また,最近では車で旅行中に被害に遭うケースも散見されますので,注意が必要です。

(3)生活環境への不満に対する反政府デモが首都圏や主要道路において頻繁に発生しており,石やタイヤを燃やすなどのバリケードにより通行を妨害し,それを排除しようとする国家警察及び国連部隊との衝突により,興奮状態となった住民が投石等の過激行動をとる場合があり,歩行者や通行車両が混乱に巻き込まれるケースがあります。

 

2.殺人・強盗等凶悪犯罪の事例
(1)邦人被害
2013年4月~6月において,邦人被害は発生していません。

(2)強盗 
2013年4月~6月の強盗事件の発生件数は減少傾向にあります。

(3)殺人
2013年4月~6月の殺人事件の発生件数は昨年同時期に比べると減少しています。

(4)強姦 
2013年4月~6月の強姦事件の発生件数は昨年同時期に比べると減少しています。

(5)その他事件
交通事故の発生が多く報告されています。特に市場開催日と開催時間帯の前後に多く発生していますので,移動する際にはその地域における市場開催日・時間を確認して下さい。
また,車上荒らしや置き引きの被害も数多く報告されていますので注意が必要です。

 

3.テロ・爆弾事件発生状況
ハイチにおいてテロ組織は存在せず,テロ・爆弾事件も発生していません。

 

4.誘拐・脅迫事件発生状況
(1)邦人被害
2013年4月~6月において,邦人被害は発生していません。

(2)発生件数
2013年4月~6月の誘拐事件の発生件数は減少傾向にあります。

 

5.対日感情
対日感情は基本的に良好です。

 

6.日本企業の安全に係わる諸問題
日系企業の出張者及び外国企業が当地において脅迫・破壊行為等の被害を受けたという例は,現在のところ当館では把握していません。

 

7.外国人が被害に遭った事件・事故の事案
・4月9日午後7時45分,西県ケンズコフ市において,22歳アメリカ人男性が武装した3人組に誘拐された。被害者は身体に障害を持っており,4月5日から滞在していた。犯人の内1人は武装した女性で,犯人たちは白い車に乗り逃走した。

・4月25日午前9時30分,西県デルマ市デルマ22~24地区において,当地在留の62歳カナダ人男性(宗教関係者)がバイクに乗った2人組の武装強盗に銃撃され,3発の銃弾を受けて殺害された。男性は銀行帰りに被害に遭った。

・5月10日午後10時頃,西県ペチョンビル市において,パン屋の近所に国連車両を駐車していた国連職員が盗難の被害に遭った。同職員が午前0時45分頃に車に戻ると左後部窓ガラスが破壊されており,運動用の衣服が入った鞄を盗まれていた。

・6月27日午前11時40分,西県プチゴアーブ市において,国連警察の看守2人がニップ県ミラゴアーヌ市に向けて車で移動中,道路上に構築されたバリケード付近を通過しようとしたところ,何者かが彼等に対して銃撃を始め,その影響で彼等の乗る車は障害物に乗り上げた。看守の内1人は腕に銃撃を受け,もう1人は車から脱出して無事に救助された。負傷者はヘリコプターでポルトープランス近郊の病院まで移送された。

 

 

   

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