新年のご挨拶

令和8年1月5日
明けましておめでとうございます。

着任して、5か月が経ちました。

昨年8月の着任の挨拶では、暫定大統領評議会(暫定政権)が2026年2月までに、新憲法制定のための国民投票を実施し、新憲法下での選挙により大統領を選出する旨お伝えしました。しかし、現実は、国民投票も選挙もないままに新年迎え、暫定大統領評議会の任期である2月7日までに、選挙を実施するのが不可能な状況となってしまいました。

選挙の実施を阻んでいるのがハイチのギャングです。ギャングは、警察署等公共施設の破壊、暴力行為、主要道路幹線道路での通行料徴収(みかじめ料)、そして身代金を目的とする誘拐等数々の悪行を働きハイチの政治、経済、社会を混乱に陥れています。国際社会の支援を得ながら暫定政府は、ギャングの掃討に努めていますが、残念ながら、ハイチの治安を回復するまでには至っておりません。

こうしたことからサン=シル暫定大統領評議会議長は、2025年9月の国連総会の場において、ハイチの治安回復のための支援協力を力強く訴えました。これに対し、国際社会は、ハイチの治安回復及び人道支援において協力していくとしました。国際社会の主要国である日本としても、国連機関、米州機構との連携により、ハイチの治安及び人道支援に取組んでいるところです。

2025年は大阪関西万博の年でした。ハイチ政府は2018年の2025年万博開催国選挙では日本を支持し、2025年10月、議長は、ハイチ国内が厳しい政治・社会状況にありながらも、大阪関西万博同国ナショナルデー参加のため訪日されました。日本滞在中、ハイチ・ナショナルデー参加に加え、議長は天皇陛下との御会見、石破総理(当時)との会談を行いました。3泊4日の短い日本滞在ではありましたが、議長の訪日は、日本とハイチ共和国との友好関係を一層深めたものとなりました。

2025年12月、ハイチ暫定政府は、第1回投票を2026年8月30日、第2回投票を同年12月6日、2027年1月20日を選挙結果とする選挙日程を公表しました。国際社会は、これを歓迎し、本年こそは、ギャングを掃討し平穏理に選挙が実施できるよう、暫定政府を積極的に支援していくことで、連携していくとしています。

日本としても、引き続き、国際社会と連携し、治安、統治、人道分野での我が国ODAの有効活用を通じ、ハイチの治安回復に取り組んで参りたいと考えているところです。

新年にあたり、改めて、皆様のご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 
令和8年1月5日
駐ハイチ共和国特命全権大使
西内和彦