天皇誕生日祝賀に際しての久保雄嗣駐ハイチ日本国大使のハイチ国民向けメッセージ(和文仮訳)(令和4年2月23日)

令和4年2月23日
親愛なるハイチ国民の皆様へ
 
 2月23日は
天皇誕生日で、日本の国祭日です。この特別な機会に、初代のハイチ駐箚特命全権大使として、ハイチ国民の皆様へこのメッセージを発出できることを大変嬉しく思います。
 
 過去1年を振り返ってみれば、世界的規模で新型コロナウイルス感染症の問題が継続していたことに加えて、特にハイチにおいては、大統領暗殺等による政治不安定、大地震、治安悪化等々、政治、経済、社会のあらゆる面で大きな困難に直面してきました。
 
 しかし、ハイチはこれまでも数々の厳しい試練を乗り越えてきました。「団結は力なり」がハイチの国是となっているように、ハイチ国民は苦難に耐え抜く忍耐力とエネルギーを持っており、ハイチの発展のポテンシャルは高いと信じています。
 
 日本とハイチは、1956年に外交関係を再開して以降、伝統的な友好国です。日本は、ハイチに対する連帯の精神の下、これまで保健・衛生、教育、農業・食料安全保障、防災・環境保全など様々な分野で、できる限りのハイチ支援を行ってきました。
 
 地震について言えば、2月16日、昨年8月にハイチ南西部で発生した地震の復興支援国会合に私は日本代表として参加し、地震直後の緊急物資の供与及び国際機関を通じた総額300万米ドルを超える緊急無償資金協力といった日本のこれまでの支援について紹介するとともに、さらなる追加支援を検討中であると表明しました。日本もハイチと同じく地震多発国であり、2011年の東日本大震災の際には甚大な被害を受けましたが、その際に世界各国から寄せられた温かい御支援を忘れてはいません。「困ったときの友こそ真の友(A friend in need is a friend indeed.)」です。

 そして東日本大震災から10年後の昨年、復興五輪として東京オリンピック・パラリンピックが開催され、モイーズ大統領暗殺事件の直後であったにもかかわらず、ハイチも大会に参加してくれました。また、大会の前には、ハイチのホストタウンである愛知県幸田町とハイチ選手団との間でオンラインの交流会が開催されました。今後も様々な分野における両国民間での交流がますます活発化することを期待しています。
 
 最後に、ハイチが現在抱えている政治的、経済的、社会的な困難な問題ができるだけ早期に解決・解消の方向に進むよう心から願っております。そのために、日本としてできる限りの協力を継続する所存です。
 
在ハイチ日本国大使
久保 雄嗣

 
仏語版はこちら:https://www.ht.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00176.html

 
*なお、天皇誕生日祝賀に際して、林芳正外務大臣及びマンリオ・カデロ外交団長(駐日サンマリノ大使)もビデオメッセージを発出しております。
ご関心のある方は以下のリンクからご覧ください。
(1)林大臣ビデオメッセージ
(日本語版)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/po/page24_001656.html
(英語版)
https://www.mofa.go.jp/ms/po/page24e_000340.html
(2)カデロ大使ビデオメッセージ
(日本語版)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ms/po/page24_001657.html
(英語版)
https://www.mofa.go.jp/ms/po/page24e_000341.html

YouTubeでもご視聴いただけます。
(1)林大臣:https://youtu.be/1ihZReXgfOI 
2)カデロ大使:https://youtu.be/p-Aq3g_vM4Q