水野大使による南県の診療所の視察・平成28年度無償資金協力「定期予防接種プログラム強化計画(UNICEF連携)」のフォローアップ

令和3年4月27日
               

4月27日、水野光明大使は、平成28年度無償資金協力「定期予防接種プログラム強化計画(UNICEF連携)」の成果を確認するため、南県に視察に行きました。
 
今回の視察では、マエスUNICEFハイチ代表及び南県保健局長とともに2つの診療所を訪問し、右計画で供与された太陽光発電式冷蔵庫が正常に機能していることを確認しました。1年を通して気温が高く、停電が頻発するハイチにおいて、これらの設備はワクチン保存のために不可欠で、ハイチにおける定期予防接種の普及活動の核をなすものです。
 
なお、2つの診療所には、1年間でそれぞれ約4500回分のワクチンが保存され、各地域の予防接種対象となる妊婦および子供の100%がワクチンを接種できる見込みです。
 
ハイチでは、高い貧困率や医療機関の不足、親のワクチン接種に対する意識の低さ、治安の悪化などを背景に、児童の約10%が一度も予防接種を受けていない状況にあり、定期予防接種の普及が優先課題の一つとなっています。ハイチ政府も定期予防接種の推進に取り組んできていますが、ワクチン購入費や人材の不足、脆弱なモニタリング体制などの課題が山積しています。
 
今後とも日本はUNICEFとの協力を通じて、ハイチ全土における定期予防接種の普及に向けた活動を支援していきます。