ハイチ共和国に対する無償資金協力に関する交換公文の署名

平成26年3月6日

1.  2014年3月6日,ハイチ共和国の首都ポルトープランス市において,我が方田村勝義在ハイチ大使館大使と先方ピエール=リシャール・カジミール外務・宗務大臣(Son Excellence Monsieur Pierre-Richard CASIMIR, Ministre des Affaires Etrangères et des Cultes)との間で,以下2件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。


(1)  一般プロジェクト無償資金協力「南東県ジャクメル病院整備計画」

(為替相場の変動及び物価高騰等の事情から,平成24年10月5日に署名済みの供与限度額(13億3,300万円)を,20億2,700万円に変更するもの)


(2)  紛争予防・平和構築無償資金協力「レオガン市復興のための給水システム復旧整備計画」(供与額:6億6,900万円)


2.  各案件の概要はそれぞれ以下のとおりです。

(1)  「南東県ジャクメル病院整備計画」
  ハイチでは,2010年1月に発生した大地震により,死者約31万人を含む約370万人が被災し、多くの家屋・施設が倒壊するなどの被害を受けました。

 本計画対象のジャクメル病院は同国南東県で唯一の二次医療施設(県レベルの総合病院)ですが,この地震により病院施設の多くが損壊しており,テントや木造の仮設施設なども使用して医療活動を行っている状況です。この計画は,同病院の中核となる周産期・中央診療棟の建設とそれに付随する医療機材等を整備することで,劣悪な診療環境を改善し,ハイチの保健医療サービスの向上に貢献するものです。


(2)  「レオガン市復興のための給水システム復旧整備計画」
  この計画は,上記大地震により甚大な被害を受けたレオガン市において,水源,水路管網を含む水道施設の復旧整備を行うことにより,給水量の増加と住民への安全な水の普及を図り,また,それによって,ハイチで蔓延しているコレラ等水因性疾患の減少に寄与するものです。


3.   我が国は,ハイチ大地震の発生を受けて,震災からの復興と基礎社会サービスの確立を目標に,保健・衛生や教育分野を中心に,同国の食糧安全保障の確保等にも配慮した支援を行っていくこととしており,今回の協力もこうした我が国のハイチ支援の一環として実施されるものです。